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エビデンスをベースにした中小企業政策を

 

 

世の中にはびこる誤解のことを、「都市伝説」というようになって随分経ちました。

 

いま新政権になって、どんな中小企業政策を展開するのか注目しているのですが、中小企業の経営者を長くやって、その間に顧客企業のワンマン社長の副官みたいな役目もやらせて頂き、いまは多くの経営者のサポートをしている立場、つまり中小企業の経営においては多角的な視点と経験を持っていると勝手に自負している身で申します。

 

いろんな都市伝説を排して、エビデンスを重視してもらいたいですね。

 

中小企業周りの都市伝説の典型としては、「中小企業は弱い」があります。これは上部構造と下部構造という独特の用語で、マルクス経済学系の学者が「大企業に搾取される存在」として描いた構図です。

 

それを基に、中小企業を守れ、保護しろということになりました。

 

この出発点の悪いところは、それによって中小企業は保護されている、守られている、と信じ切っている人がサラリーパーソンや主婦層などを中心に多いことです。

 

中小企業はすべて利権のおこぼれにあずかっており、楽して不当に儲けている。しかし、選挙の票になるから、その利権を取り上げることができずにいる。

 

こんな滅茶苦茶な都市伝説を信じている人が、結構な数、いまだに存在しているようです。

 

最近のヒット作ともいえるトンデモ都市伝説としては、日本の中小企業は数が多すぎる。これが日本の低生産性の元凶だ。中小企業の数を減らすことが喫緊の重要課題だ。

 

・・・というものです。

 

数字っぽいお化粧をしているのでコロっと騙される人が前政権のトップにもいたくらいですから、まあ普通の一般人なら「そうかもね」と思っているでしょう。

 

それに対しては、当研究所では、統計数字と産業組織論の理論と、自己の経営経験の3方向から、みっちりと反論して参りました。

 

岸田新政権には、マル経的センチメントを排し、トンデモ説の誤謬を穿ち、正しいエビデンスに準拠した客観的な中小企業政策を期待します。