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地球外生命体「ガイゼン星人」が増殖中

 

どうやら銀河系外の、遥か遠い星から来たようです。

 

特徴的な形質はいくつかあります。

 

1つは、なんでも確率で判断するらいしことです。

現象面としては、過去の傾向値を異常に重視し、ほとんどそれしか信用しない形質をもっているようです。

 

2つめは、創造や思考に関する前頭前野が退化していることです。

普通、「地球外生命体」というと、我々地球に生息するホモサピエンスよりも高度に進化した生命体というイメージがあるのですが、どうやら正反対で、人類よりも退化しているらしいということがわかってきました。

 

つまり、自分で考えるということが著しく不得手のようです。

 

だからなのか、少しでも新しめの内容について理解することができないだけではなく、理解しようという方向へ気持ちを持っていくということ自体ができません。

 

なので、1つめで指摘した形質からくるのですが、例によって確率を持ち出して、過去の前例や、成功確率などから物事をとらえることしかできないので、そのような資料やデータを執拗に要求してきます。

 

3つめは、これは非常に困ったことなのですが、繁殖力が異常に強いのです。

この地球の先住民である我々ホモサピエンスを駆逐しそうな勢いです。

ホモサピエンスとの交雑も進行していて、もはや外見的に見分けることは不可能になっています。

ゾっとします。

 

ガイゼン星人は、数世代前に地球に到来したようで、最適居住環境を求めて地球の各地を移動していきました。

 

その結果、地球上のどの場所よりも日本が最も棲みやすいと感じたようです。

それで、日本に地球最大のコロニーが形成されてしまったというわけです。

 

世界のどの国でも、役所や官公庁などには棲息が確認されていますが、日本のコロニーの特徴は、純粋な民間企業でもガイゼン星人もしくはその交雑種が支配的なことです。

 

自己の意志を持ち、自分を信じて、まず実行してみて、失敗したら軌道修正を繰り返しながら、新しいことに挑戦していくという、ホモサピエンスが元来備えていた創発的な形質をまだ少しでも持ち合わせている旧来種の人類にとって、住みにくさを感じることが増えた背景には、このような恐ろしい地球外生命体の増殖があったのです。