Q22

ファミリー事業者を顧客にもつ金融機関の者です。

中小企業がM&Aを成功させるために行う企業文化の融合について、経営と現場が近いことを利用し、契約前の準備段階から経営者と従業員が対話を重ね進めていくことが大切であるだろうと考えます。

このなかで、従業員の納得が得られないことを理由とする破談は、経営判断としてストレートな考え方であると理解して良いでしょうか?

 

A22

一般的には、M&Aにおいて、企業価値を担う中核従業員の納得は必須です。

しかし、納得が得られないから破談というのは、やや短絡的かもしれません。

本件M&Aが両社(もしくは両者)の長期的視野に立った結論であれば、納得を得ることが経営者の使命です。

それには、納得しない真因を解明しないと、無理に説得しても早晩破綻します。

従業員が本心を吐露するかどうかは、経営者の人間性や経営者との関係性に依存します。

もっとも、なんでも経営者の決めた方針が正しいとは限りませんし、仲介業者などの甘言に弄されているのを従業員が見破っているということも(可能性としては)あり得ます。 

結論としては、前提となる諸条件がわからないので何ともお答えできません。